峠越えを中心としたサイクルツーリングの記録、ちょっと懐かしい峠みちやカタログ、70年代〜80年代のヨーロッパのロードレース、プラモデル製作などについてご紹介しています。
|
はじめに
このページはGF8 インプレッサスポーツワゴン WRX STi Version Wの製作記です。このクルマは1998年から2008年までの10年間、私が保有していたマイカーです。10年ほど前に一度製作していましたが、色々と粗が気になっていたため、今回再度製作しました。
1.GF8 インプレッサスポーツワゴン WRX STi Version W について
1992年に発売が開始されたインプレッサは、現在に至るまでスバルの世界戦略車としての役割を担っているクルマです。
1992年から2000年までの8年間に渡って販売されていた初代のGC/GF系には当初ピラーレス4ドアセダンと『スポーツワゴン』と称するハッチバックの2種類のボディが用意されていました。ハッチバックはスポーツワゴンとネーミングされました。1993年10月には、EJ20ターボエンジンを搭載したWRXがスポーツワゴンにも設定され、さらに翌年のマイナーチェンジでWRX STi Versionも追加、STi Versionはそれ以降モデル末期までバージョンアップしていきます。
今回製作するSTi Version Wは1997年9月に発売されたモデルで、STi Version専用EJ20ターボエンジンは最高出力280ps/最大トルク36.0kg-mとなり、内外装もマイナーチェンジされています。
2.使用するキット
インプレッサスポーツワゴンのキットはハセガワから発売されていますが、アルミホイールや内外装の形状から、1994年10月に発表されたモデルです。私が製作するVersionWは内外装がマイナーチェンジされたモデルで、このキットのみの改造工作による再現はかなり手間が掛かります。
そこで、フジミのWRX type Rも用意しました。このキットはクーペボディですが、VersionW/Xのいずれかを選択出来るようになっているので、ボンネット・フロントグリル・前後バンパー・内装・アルミホイールなどを流用して、ハセガワのワゴンボディに合体しようと思います。
3.参考資料
このクルマを購入した時に入手したカタログを今でも保管しているので、このカタログが一番参考になりました。
また、インプレッサはネット上で公開されている記事も多いですし、多くのムック本も発行されていて、何冊か手元にあります。それに実際に所有していたため、自分のクルマの写真も数多く残っており、それらの資料を見ながら製作することが出来ました。
4.ボディ加工
4-1.ボディの基本加工
ハセガワのスポーツワゴンWRXのキットは1994年型ですが、STi
VersionWは内外装のマイナーチェンジが施された1997年型です。
そこで、フジミのWRX type R
から切り取ったボンネット・フロントグリル・前後バンパーを、同様にカットしたワゴンボディに移植しました。この2つのボディは各部分の寸法が意外に一致しているので、移植後の修正は前後バンパーのホイールアーチ部分、ポジションランプ部分程度で済んでいます。
4-2.フロントグリルの修正
左の画像は実車のフロントグリルで、上がVersionW、下がVersionXで、Wは比較的平面的ですが、Xはかなり立体的な造形となっています。フジミのキットのフロントグリルとバンパーはW/Xの選択方式となっていますが、フロントグリルの基本造形はXに準じていたため、ラジエータグリル部分はプラ板から切り出して加工することにしました。右側の画像は加工途中の状態で、その後ラジエータグリル内のメッシュとエンブレムも追加加工しています。
4-3.STi Version 専用スポイラー
スポーツワゴンのSTi Version のルーフスポイラーとウエストスポイラーは専用の大型のものが装備されています。ハセガワのキットは標準型のWRXなので、ボディから切り取ったルーフスポイラーと別パーツのウエストスポイラーは、実車写真などを参考にして、プラ板付加により大型化しました。5.ホイール・タイヤ、内装等の製作
ホイール、内装、シャーシはフジミのキットにコンバートしましたが、フロントシートは形状が良いハセガワのものにしています。なお、ホイールベースはハセガワのボディに合わせて多少の調整が必要でした。
ダッシュボード中央にはオプションのアッパーケースもプラ板で再現して、当時装着していた旧サンヨーのゴリラポータブルナビも再現してみました。
6.完成
改造が終わったボディは、グレイのサーフェイサーを吹いてからタミヤのシルバーリーフを数回吹き付けたのち、いくつかのデカールを貼り、クリアーの吹きつけとペーパー掛けで仕上げました。最後にワイパーやヘッド/テールライト、ウインカーレンズ、ドアミラー、ルーフキャリア、ルーフアンテナ等を取り付けて一通り完成としました。ヘッドライトはハセガワのものを一部加工して取り付けましたが、あまり良い出来でないため、作り直すつもりです。
相変わらず妥協の産物ですが、自分が乗っていたクルマが再現できるのはなかなかいいものですね。
7.追記
クルマのミニカーとプラモデルの専門誌である「モデル・カーズ」の2021年8月号の記事「モデル・カーズコンテスト」に、今回製作して投稿したこのキットが無事掲載されました。
賞品が贈呈される上位2台には入りませんでしたが、次点?の2台の中に入れたようで、編集部のコメント付きで掲載されました。
応募総数40件の中でまあまあの評価をいただけたようで、締め切りに追われながら製作した甲斐がありました。