追憶のカタログ展Part74:1978ブリヂストン ユーラシア

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追憶のカタログ展

− Part74:1978ブリヂストンユーラシア −

 ユーラシアの登場は1976年で、当時のブリヂストンの高級スポーツ車「ダイヤモンドシリーズ」の一つ下のモデルとして発売されました。フレーム前3角はCr.Mo(クロモリ鋼)、フロントホークはH.T(ハイテンション鋼)となっています。前後キャリア、バッテリーランプ、バッグ、ボトル、ブレーキレバーパッド、トークリップ/ストラップなど多くのオプションパーツが用意されており、システムスポーツと銘打って販売されました。その後、毎年のように細かなモデルチェンジや車種追加が行われ、サイクリングに興味を持った若い人達のスポーツ車として、そのほかのマスプロメーカーの同クラス車とともに一時代を築きました。当時サイクリングに出掛けると、各地の街道やユースホステルなどで多くのユーラシアに出会ったものでした。

 Part74は1978年モデルです。この年にはファーストライディングとレディが追加されています。またチェーンホイールはアウターも交換可能で、ブリヂストンネームが刻印された製品(製造はスギノ)が採用されています。

  なお、このカタログは折りたたまれているものですが、以下の画像は各車種毎に分けて掲載しました。 やや痛みが激しく、スキャン後の修正で見づらい点がありますが、ご了承下さい。

本カタログはY・U様のご協力により掲載致しました。この場を借りて御礼申し上げます。

 注.下記の画像は著作権保護対象と思われますが、本ホームページではあくまで趣味の範囲での使用に限定するものとし、特に著作者には届出しておりません。著作権保持者や関係者の方は、何かございましたら、即刻削除等の処置を致しますのでご連絡下さい。

ユーラシアについては、以下の各ページに掲載しています。

Part71:1976Part57:1977、Part74:1978(このページ)、Part49:1979Part39:1982


※以下の各画像をクリックすると拡大画像(横1024ピクセル)が表示されます。

 

表紙です。
新登場のファーストライディングで疾走しているサイクリストの図柄です。
イエローのアルカンシェルジャージとレーサーキャップが時代を感じますね。

 

最初の2ページは、この年のモデルの特徴を説明しています。BSオリジナル チェーンホイールはPCD110mmで、当時のマイティツアー規格、現在のコンパクトクランク規格です。

 

続きです。
右側に『細部に息づくマニアライクな工作』とあって、ルネルスタイプリヤブレーキアウター受、ソネットタイプ小型ベルなどと紹介されていますが、今になって考えると、このカタログを見る人達のどのくらいが理解していたのでしょうね。
でも『xxxx』タイプという言葉は、なんとなく高級なんだなという印象を与えたものでした。

それにしても、『マニア』という言葉が堂々と使われていて、当時はそう言われるのがちょっと誇らしかったものですね。

 

ここから各車種の紹介です。
こちらはツーリングで、前年度とあまり違いは有りませんが、ダイナモはより小型化されたものに変更されています。

 

スポルティーフです。
こちらも前年度とほとんど同じだと思います。

 

ファーストライディングは、この年初登場のモデルです。
スポルティーフよりもロードレーサーに近いモデルで700×28Cのタイヤを装備しています。ギヤ比もフロント52×42と、やや大きなものになっています。

シートチューブにはアルカンシェルのシールが貼られており、ヘッドマークと同じマークが、その間に貼られているところは、当時のイタリアンレーサーにならったのでしょうね。

 

こちらは前年度に登場したロードレーサーです。
チェーンホイールはこの車種だけ、サカエのレーシングタイプです。PCD144mmで、カタログにも『カンパニョロタイプ』と書かれています。

マーキングはファーストライディング同様、イタリアンレーサーの雰囲気を醸し出しています。

 

レディもこの年初登場です。
定番のミキストフレーム、非力な女性のためのリヤ直付センタープルブレーキ、オールランダーハンドルバー、ゴーチェサドルなどが装備されています。

 

システムパーツの一覧です。
アウターチェーンリング、チューブラータイヤ、フランスのヴェロックスのリムセメントなどが追加されています。
ナイロン製のフロントバッグFB-12は、当時のメーカーオプションのフロントバッグとしては機能的にもデザイン的にもとてもすぐれていたものでした。

文中でも何点か触れましたが、ユーラシアに使われている小物パーツには当時のルネエルスや国産の高級オーダメイド車の影響が強く感じられます。設計者自身が熱心なサイクリストであった事が伺われます。
ちなみにユーラシアでサイクリングに目覚めて、その後もサイクリングを続けている方も多いようです。また、最近になって当時のユーラシアをレストアして、再び乗るようになった方もいるようです。いろいろと思い出のある方も多いのではないでしょうか。
 

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