追憶のカタログ展Part1:片倉シルクR2ロード

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追憶のカタログ展

− Part1:片倉シルクR2ロード −

 Part1は片倉シルクマニアスポーツ車を代表する車種の1台であるR2ロードを取り上げます。ちなみに私の初のオーダ車は、74年カタログのR2-4をベースにスケルトンフルオーダしたものでした。ここでは、歴代のR2を1974年から1981年まで、順をおってご紹介します。

2006/04/21更新:78年度版に拡大画像へのリンク追加
2006/03/05
更新:79年度版追加、その他加筆修正

※なお下記の画像は著作権保護対象と思われますが、本ホームページではあくまで趣味の範囲での使用に限定するものとし、特に著作者には届出しておりません。 著作権保持者や関係者の方は、何かございましたら、即刻削除等の処置を致しますのでご連絡下さい。

1974年版スポーツ車専用カタログです。縦A4幅狭の変形サイズでじゃばら式に開きます。
掲載車種は次の8車種。
・PR10-4:パーフェクトクイック(輪行車)、・PR10-4D:パーフェクトクイックDX(〃)、・PR10-4L:パーフェクトクイックレディ(〃)、・SC15-4:キャンピング、・27S-4:スピードマスター(快走車)、・27S-4D:スピードマスターDX(〃)、・SR10-4:スピードマスター(ツーリング車)、
・R2-4:ロードレーサー

R2の主要諸元は、チェーンホイールがスギノプロダイナミック、ブレーキは吉貝500、変速機は前サンツアーコンペVに後サンツアーVラックス、ペダルは三ヶ島ユニークロードです。
価格は\70,400。

私が最初にオーダーした自転車は、R2をベースにして寸法フルオーダーでした。ただし変速機は当時発売されたばかりのサイクロンセットです。そのレーサーに装着していたシートピラー(藤田ヒューペルライダー)、ブレーキ本体(吉貝500)、前後変速機・Wレバーは、まだ手元にあります。
下は、私がオーダーした時のオーダーシートです。74度パラレル、リヤセンター420ミリ、フロントセンター571ミリとあります。こんな短いフロントセンターの自転車にガード付けて林道走っていました。


1975年版スポーツ車専用カタログです。B5版2つ折り4ページです。
掲載車種は次の11車種。
・PR10-5D:パーフェクトクイックDX(輪行車)、・PR10-5L:パーフェクトクイックレディ(〃)、・PR2-5D:パーフェクトクイックミニ(22インチ輪行車)、・SC15-5:キャンピング、・27S-5:スピードマスター(快走車)、・27S-5D:スピードマスターDX(〃)、・27S-A:スピードマスター(ファーストランタイプ)、・SR5-5:スピードマスター(アダルト散歩車)、
・R2-5:ロードレーサー、・R2-X:ロードレーサースーパー(初代ュラエース仕様:表紙のモデル)、・R1-5:トラックレーサー

R2は、前年よりグレードアップしており、チェーンホイールがスギノマイティコンペ、ブレーキレバーが吉貝144から162へ、前変速機はサンツアーコンペVからSLに、フリーもプロコンペとなっています。またダウンチューブの貼りマークが伝統的な大型のタイプに戻っている点もポイント。
価格は\80,000。


1976年版スポーツ車専用カタログのNo.1、レーサー・スポルティーフシリーズです。A4版2つ折り8ページです。
掲載車種は次の7車種。
・27S-R:スピードマスター(快走車)、・27S-DR:スピードマスターDX(〃)、・27S-CR:スピードマスターカスタム(ファーストランタイプ)、
・R2-R:ロードレーサー、・R2-X:ロードレーサースーパー(初代ュラエース仕様)、・RR-CR:ロードレーサーカスタム(カスタムフレーム仕様)、・R1-R:トラックレーサー

R2は前年とあまり変化は無く、ブレーキが吉貝500G(本体にQR付き)にグレードアップした程度です。
価格は\84,000。


1977年版スポーツ車専用カタログです。B5版2つ折り16ページで、再び1種類にまとめられました。
掲載車種は次の14車種。
・R2-XK:ロードレーサースーパー(初代シュパーブ仕様)、
・R2-K:ロードレーサー、・R2-PK:ロードレーサー(廉価版)、・R1-K:トラックレーサー、・27S-K:スピードマスター(快走車)、・27S-DK:スピードマスターDX(〃)、・27S-CR:スピードマスターカスタム(ファーストランタイプ)、・PR10-DK:ランドナーDX(輪行仕様)、・PR10-K:パーフェクトクイック(輪行車)、・PR10-L:パーフェクトクイックレディ(〃)、・PR2-5D:パーフェクトクイックミニ(22インチ輪行車)、・SC15-K:キャンピング、・RR-CK:ロードレーサーカスタム(カスタムフレーム仕様)、・RT-CK:ランドナーカスタム(カスタムフレーム仕様)

R2は大きく変化し、従来の海野D2×D2ラグレス・二段肩丸フォークから、石渡022ラグ付き・楕円フォークとなりました。前後1/2メッキも無くなっています。また前後変速機がサイクロンになっています。
価格は\96,000。

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1978年版スポーツ車専用カタログです。B5版2つ折り14ページで、巻末にはフルオーダーについての説明有り。
掲載車種は次の11車種。
R2-XW:ロードレーサースーパー(初代シュパーブ仕様)
・R2-W:ロードレーサー、・R1-W:トラックレーサー、・RAW:グロワールレーシング(700C-WO)、・27S-DW:スピードマスターDX(快走車)、・KAW:グロワールスポルティフ(700C-WO)、・KCW:グロワールスポルティフ27(廉価版)、PR10-DW:ランドナーDX(輪行仕様)、・PR10-L:パーフェクトクイックレディ(〃)、・SC15-W:キャンピング、・TAW:グロワールツーリング(廉価版)

R2は基本的に前年度同様ですが、フロントフォークが400R、"コルナゴタイプ"クラウンとなりました。当時はイタリアンレーサーの輸入も増え、それらのイメージに近づけたというところでしょう。
価格は\96,000。


1979年版スポーツ車専用カタログです。A4版2つ折り8ページで、フルオーダーについての説明有り。
掲載車種は次の11車種。
・R2-XP[D]:ロードレーサースーパー(デュラエースEX仕様)、・R2-XP[S]:ロードレーサースーパー(シュパーブ仕様)、
・R2-P:ロードレーサー、・R1-P:トラックレーサー、・PR10-DP:ランドナーDX(輪行仕様)、・SC15-W:キャンピング、・TAP:グロワールツーリング(廉価版)、・RAP:グロワールレーシング(700C-WO)、・KAP:グロワールスポルティフ(700C-WO)、・KCW:グロワールスポルティフ27(廉価版)、 ・RCP:グロワールツーリング26。なおパーフェクトクイックレディ、スピードマスターDXがカタログ落ちしています。

R2は前年度から大幅にグレードアップし、フリーホイールがプロコンペ5速からニューウイナーウルトラ6となって12速化され、ブレーキレバーが吉貝GC160からNGC200に、ステムがネオダイナミックからパールに、タイヤがソーヨー#90からフランス製に、それぞれ変更され、より実戦的になっています。フレームも、リヤブレーキアウターバンド3点・Wレバー台座直付、肩下寸法がスモールアーチ対応にそれぞれ変更されています。
価格は\104,800。
なお79年度カタログはこちらに別途紹介しています。


1980年版スポーツ車専用カタログです。A4版2つ折り8ページです。スペシャルオーダーとカスタムメードフレームについての説明有り。
掲載車種は次の13車種。
・R2-XF:ロードレーサースーパー(デュラエースEX仕様)、
R2-F:ロードレーサー、R1-F:トラックレーサー、RAF:グロワールレーシング(700C-WO)、PR10-DF:ランドナーDX(輪行仕様)、TAF:グロワールツーリング(廉価版)、SC15-DF:キャンピング、KAF:グロワールスポルティフ(700C-WO)、KCF:グロワールスポルティフ27(廉価版)、RCP:グロワールツーリング(廉価版)、PR2-DF:パーフェクトクイックミニ(22インチ輪行車)、RLF:スピードレディ(24インチミキスト)、SGF: スポーツポニー

R2は前年度とほぼ同様ですが、細かいところではハンドルバーが日東オリンピアード115からユニバーシアード104に、サドルが藤田プロフェッショナルシームレススーパーから有明ジャガーUに、スーパーマイティのアウターリングが軽量化されたMCCタイプに、それぞれ変更されています。またこの年からR2伝統のP.シャインホワイト塗装が廃止されました。
価格は\117,000。


1981年版スポーツ車専用カタログです。A4版2つ折り8ページで、完成車フレーム別売りの説明有り。
掲載車種は次の15車種。
・R2-XS:ロードレーサースーパー(デュラエースEX仕様)、
・R2-S:ロードレーサー、・R1-S:トラックレーサー、・RBS:グロワールレーシング(700C-WO)、・KAS:グロワールスポルティフ(700C-WO)、・KCW:グロワールスポルティフ27(廉価版)、PR10-DS:ランドナーDX(輪行仕様)、・SC15-DS:キャンピング、・THS:グロワールツーリング(15速)、・TAS:グロワールツーリング(廉価版)、KBS:エアロスポルティフ27(アダマスAX仕様)、・KCU:グロワールスポルティフ27(12速)、KDS:グロワールスポルティフ27(廉価版)、RCU:グロワールツーリング(廉価版)、・PR2-DF:パーフェクトクイックミニ(22インチ輪行車)、・RLF:スピードレディ(24インチミキスト)

ちなみにこの年は各社とも一気にエアロタイプを発売しましたが、ブームは1年で終わりましたね。

R2は基本的に前年度と同様ですが、ダブルレバーはシュパーブにグレードアップされています。
価格は\134,000。

 私が保存しているのはここまでです。年とともにカタログデザインセンスも向上しているように思えます。その後、就職や結婚とともに、サイクリング休火山時代に入ったため、他社も含めてカタログ類は手元にありません。
 今回は当時のシルクの代表車種であるR2を掲載しましたが、あらためて見直すと、当時の国産メーカースポーツ車の変遷がよくわかります。
 私の最初のオーダー車でもある片倉シルクがいつまで存続していたのかご存知の方は、ぜひ教えていただけると幸いです。
 

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