追憶のカタログ展Part32:1988サンツアー

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追憶のカタログ展

− Part32:1988サンツアー −

 Part32は1988年のサンツアーです。この年、サンツアーはヨーロッパプロチーム"SMM/LA SUISSE"のスポンサーとなり、シュパーブプロを擁してプロロードレースの世界にデビューしたのです。実際、この年のツールドフランスではエースのスティーブ・バウアーが5つのステージでマイヨジョーヌを着るなどしてアピールしました。しかしながら、その裏では開発力・生産力・販売力すべてにおいてシマノとの差が広がりつつあり ました。それに加えて1985年のプラザ合意に端を発した「円ショック」が直撃し、低価格帯自転車向けの部品供給に苦しみ、特にアメリカ市場における占拠率が低下しつつある時代でもあったのです。
 "Sunset for SunTour"には、その当たりの状況が詳しく書かれています。興味がある方は一読してください。

なお、本カタログはD・T様のご協力により掲載致しました。この場を借りて、御礼申し上げます。

 注.下記の画像は著作権保護対象と思われますが、本ホームページではあくまで趣味の範囲での使用に限定するものとし、特に著作者には届出しておりません。 著作権保持者や関係者の方は、何かございましたら、即刻削除等の処置を致しますのでご連絡下さい。

 


表紙と裏表紙。表紙の右側は「ラヴィ・クレール」時代のスティーブ・バウアーと思われます。ちなみに「ラヴィ・クレール」と言えば、なんと言ってもベルナール・イノーを思い出す方も多いのではないでしょうか。

表紙をめくると、プロチーム"SMM/LA SUISSE"のスポンサーとなった事が載っています。

"ACCUSHIFT"はシマノの"SIS"に対抗して、前年の1987年に開発されたインデックスチェンジシステムです。コンセプトは同一ですが、他社に先駆けて発売されたウルトラサイズフリーホイールの存在が逆に災いして、7速ウルトラフリー用インデックスモード、5/6速レギュラーフリー用インデックスモード、フリクションモードに対応させる必要がありました。

"SUPERBE PRO"はシマノの"DURA-ACE"と並ぶ国産最高級レーシングコンポでした。前年の1987年に"ACCUSHIFT"を搭載されたリヤ変速機は上ピボットにもスプリングが内蔵され、形式的にはシマノと同様のWテンションとなっています。またフロント変速機も熱処理されたプレートによるキレのよい変速性能を持っています。ブレーキ本体はスプリング内蔵型です。

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"SUPERBE PRO"は今でも根強い人気があり、ネットオークションでも安定した価格がつくようです。特に回転系の性能、品質には今でも高い評価がつけられると思います。またウルトラサイズの7速フリー は1980年に世界最初の7速フリーとして発表されました。

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"Sprint 9000"は"SUPERBE PRO"の一つ下位のグレードです。性能的には明確な差はありませんが、各部分のコストダウンにより、低価格化を図っています。当時のシマノの"600アルテグラ"に相当するグレードです。

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ハブなどもシールドベアリングタイプとなっており、当時のサンツアーは回転部分のシールドベアリング化に熱心だった印象があります。

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"Cyclone 7000"は 更に一つ下のグレードです。サイクロンという名前は1973年に発表された当時の最高級変速機につけられたものです。特にリヤ変速機はとても小型軽量な製品でした。

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ここからMTB用の製品となります。最初は当時の最高級グレードの"XC 9000"です。センタープルタイプのブレーキが当時の特徴です。シフトレバーは インデックスタイプですが、まだシングルレバー形式です。

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ペダルは"SUPERBE PRO"と同等の本体に専用プレートを装着したタイプです。スプロケットはまだカセットタイプではありません。

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"XC SPORT 7000"はセカンドグレードとなります。

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"XCD 6000"は普及価格帯の製品です。

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