2日目：野辺山〜小海〜ぶどう峠〜志賀坂峠〜西武秩父駅

32年振りに再訪したぶどう峠（1,510m）

　2日目は最近恒例となっている朝食前のポタから始まった。ポタと言っても今回は平沢峠に行くので、宿舎を出発してすぐに登りである。平沢峠は目の前の八ヶ岳の山容が見事だが、我々が到着したときには、まだ雲に隠れていた。

　ポタを終えて、宿に戻って朝食と荷物の準備を済ませると、TOM自体はそろそろ解散の時間である。宿舎玄関前で集合写真を撮り、主催者小泉さんの挨拶と東叡社Ｏさんによる一本締めで今年のTOMも無事お開きとなった。

　さて、参加者の皆さんが自転車をクルマに積み込んで、三々五々宿舎を後にしている中、私はぶどう峠を目指して、まずは小海方面に向かったのだった。

朝6時15分、朝ポタの開始。

距離は短いが、いきなりの登りである。

「フォッサマグナ発想の地」の石碑。ドイツ人地質学者エドムント・ナウマンが、1875年に平沢峠に立ったとき、目の前に広がる地形の変化から、フォッサマグナを発想したとのこと。

本当は背後に八ヶ岳が屏風のように見えるはずだか、朝もやに霞んでいた。

朝ポタ参加メンバー。

こちらは十速会メンバー。会長の命令により、全員十速会Tシャツ着用。ちなみに会長は今回は五速車であるが・・・。

ここ平沢峠は分水嶺だそうだ。

さあ、宿舎に帰りましょう。

宿舎に戻ると、大分雲が取れて、八ヶ岳の全容が見え始めていた。

朝食も終わって、そろそろ帰り支度の皆さん。

主催者小泉さんの挨拶。また来年もお会いしましょう。

TOM解散後、私はぶどう峠を目指して出発。まずは小海に向かって下り基調の国道141号線を飛ばして行く。

小海駅手前の小海大橋交差点に到着、ここで右折。

小海大橋を渡れば、ぶどう峠までは道なりにすすめばよい。

このあたりは道も良く整備されており、快適に走ることが出来る。

天気予報が見事に外れて、今日も実に良い天気である。

このあたりは新道が整備されており、各集落の間はいくつもの橋を渡ってショートカットしている。時間に余裕があれば旧道を行きたかったが、今回は新道を走っていく。

落石注意の看板が出てくると、そろそろ昔からの道に入っていく。

木次原で「長者の森」キャンプ場への道を横目にして、本格的なぶどう峠への登りの開始である。ぶどう峠まで2.6kmとある。

ようやく昔からの峠道の雰囲気となり、勾配も一気に急になってきた。

最近とみに登りのペースが落ちる。まずは体重を減らさないとなあ。スマートフォンは地図アプリを走らせているが、自分の居場所がリアルタイムに更新されるのが便利。

そして、前方の左カーブを曲がりきると・・・

ぶどう峠に到着である。この峠を訪れたのは2回目で、最初は32年前、1979年8月だった。もちろん、当時は長いダートが続く道だった。

峠から南東方向、秩父側の眺望。

1979年8月とほぼ同アングルで撮影。当時の自転車はペガサスの650×38Bランドナー。

峠で30分ほど一休みして昼食を摂ってから出発。群馬側はヘアピンカーブが続き、一気に高度を下げていく。

あっという間に下り、国道299号線に合流。ここから右折し、緩い勾配の下り基調の道をひたすらペダルを回していく。

中里で右折し、次は志賀坂峠への登りである。

やや曇ってきたものの、幸い雨が降る様子もなく、ペダルを踏み込みながらゆっくり登って行く。

クルマやバイクもあまり通らず、静かな峠道が続く。

15時半、志賀坂峠のトンネルに到着。頑張ったつもりだが、意外に時間が掛かるなあ。

トンネルを抜けて、埼玉県へ。

このあたり標高は800mもないが、意外に山深い雰囲気である。

志賀坂峠から西武秩父までは、まだ36kmほどある。しばらくはカメラを出すこともなく、ひたすら走って行った。

1時間半近くひたすら走って、秩父市内に入った。この橋は旧秩父橋で、現在は歩行者専用である。

17時過ぎ、ようやく西武秩父駅前に到着。当初は自宅まで自走しようなどと考えていたが、今の脚力ではかなわぬ夢であった。

西武秩父駅に到着。

ここで自転車をばらして輪行袋に収め、18時過ぎの飯能行き普通列車に乗り込んで、今回のツーリングも終わった。

2日目の走行距離は約113km。西武秩父から自宅まではまだ70kmほどあり、もう少し早く着いていれば自走も出来たが、日の落ちた中を走るのはあまり好きではないので、潔く輪行で帰宅した。それでも幸い天気にも恵まれて、2日間の峠越えサイクリングをたっぷり楽しめたし、今回のTOMはなかなか良いソロツーリングとなった。