峠越えを中心としたサイクルツーリングの記録、ちょっと懐かしい峠みちやカタログ、70年代〜80年代のヨーロッパのロードレース、プラモデル製作などについてご紹介しています。
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松姫峠と松姫トンネル<2014年11月23日走行>
11月23日の日曜日、松姫峠を越えて小菅側から松姫トンネルを抜けて来ました。ご同行いただいたのは、Sさん、Kさん、それと往路のふかしろ湖までは地元在住のWさんです。
今回は今年の正月以来の輪行でしたが、往路の中央線普通列車は中高年ハイカーで一杯で、中には単独行の山ガールもちらほら。
猿橋駅で自転車を組み立てて皆さんの到着を待ち、全員揃ったところで9時半過ぎに出発しました。空を見上げると雲一つない秋晴れで気温も高く、ウインドブレーカーも早々にバッグにしまいます。今回も深城ダム手前から旧道に入って左岸を進み、出発して1時間ちょっとで深城ダムの公園に到着して小休止。Wさんにもこの先一緒にいかがですかとお誘いしましたが、「おこられるから」とご自宅に戻っていかれました。
公園を出発して一つトンネルを抜けると、新旧2つのトンネルが見えてきます。標識は直進方向の新トンネルが国道139号、松姫峠方向は分岐扱いです。新トンネル側は広い駐車スペースもあり、クルマを停めたドライバーの中にも写真を撮っている方が見受けられました。
私たちはもちろん旧トンネルを進みます。ループ状の2つのトンネルを抜けて一気を標高をかせぐ道に、今回初めてこの道を訪れたKさんは「いやあ、ダイナミックですねえ」と楽しそうです。11月も下旬ですが、山々を覆う紅葉はまだ盛りという感じで、3人で鉄道の話などしつつ登って行きます。ところが、力を込めてペダルを踏んでいるというのになぜか眠たくなってきて、どうも力が入りません。先行するお二人を目で追いながら、ようやくいつものビューポイントに到着して景観をカメラに納め、もう一踏ん張りして松姫峠に到着しました。いつものペースから20分近く余計に掛かってしまいました。
松姫峠はもう何度訪れたことでしょう。トンネルが開通したとはいえ、自治体には今後も維持していただきたいと、富士山を眺めながら切に思います。さて、軽く食事を済ませて下りにかかります。小菅側は舗装が綺麗に補修されており、快適なペースで小永田に到着しました。ここは以前はT字路でしたがもう1本分岐が増えており、右折して短い小永田トンネルを抜けると、延長約3キロの松姫トンネルです。小永田側からは下り基調のこのトンネル、さすがに舗装も綺麗で照明も明るく、そういう意味では自転車でも安心して走る事が出来るトンネルですが、開通したてということもあってクルマが巻き上げる粉塵がすごく、前方はなんとなくもやっている感じでした。それでもさすがにスピードも上がり、7分弱で抜けてしまいました。旧道が標高差約500メートル、延長約14キロの山岳道路区間をわずか3キロちょっとのほぼ直線のトンネルで抜けてしまうのですから、地元の皆さんの生活道路としては確かに便利だと言えますね。
その後は猿橋までひたすら下ると、時刻は14時半。当初想定タイムからは約20分程度の遅れで済んでいますが、なんかもうお腹一杯という感じです。幸い同行のお二人も同意見でしたので、日が落ちるのが早い季節でもあり、猿橋史跡に立ち寄って帰る事にしました。まだ紅葉のモミジも色鮮やかで観光客で賑わっている猿橋をすこし見物して一休みします。15時少し前には鳥沢駅に到着し、15時29分の上り快速に乗り込み、今回のランも終了しました。距離は短かったですが、晩秋の山々の美しい景観の峠路を楽しんだ一日でした。
走行データ
※ツーリングレポートトップページの一覧表から行程表のMS-EXCEL版ファイルがダウンロード可能です。
1.走行記録 2.プロフィールマップ 3.コース全体図 - ルートラボ http://yahoo.jp/0PZcBb
フォトレポート
猿橋駅には8時25分定刻に到着。バス待ちのハイカーの行列を眺めつつゆっくりと自転車を組む。その後、今回同行していただくお二人も相次いで到着したが、予想通り、地元在住のWさんも合流。
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9時半過ぎに駅を出発し、コンビニで食料を調達。
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松姫峠方向から、今回のトンネル開通を機に運行を開始した大月〜小菅間の路線バスが走って来た。
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今日はこの時期とは思えないポカポカ陽気で、この青空。
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11.8km先(!)連続雨量100mmで通行止めと書かれているが、この案内は昔のまま?
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この看板も特に変化無し。
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この辺りは勾配もまだまだ緩く、のんびりとおしゃべりしながらペダルを回す。
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Sさんはラバネロ。
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Kさんは新調されたばかりの絹製作所製ブルベ仕様。
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廃校となった小学校を通り過ぎる。
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トンネルも紅葉に彩られていて、なかなか綺麗な眺めである。
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ふかしろ湖の左岸を進む旧道入口で一休みしていると、さきほど追い越した大学サイクリング部?のグループが通り過ぎていった。
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こちらは旧道に入った。旧道と言っても、この辺りはダムと発電所の工事で何度となく道が付け替えられており、この道は平成12年から3年間国道として供用された道らしい。
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トンネルを抜けると湖岸沿いの道となる。
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風も無く静かな湖面を見せるふかしろ湖。写真奥に見えるのがバイパスの橋。
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ふかしろ湖畔のいつもの休息ポイント、小金沢公園に到着。真っ赤なモミジが綺麗。
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リヤガードの隠しネジが緩んでいたSさんの自転車を持ち上げてネジを増し締め。※Kさん撮影
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公園を後に橋を渡って国道に戻る。
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Wさんとはここでお別れ。お付き合いいただきありがとうございました。
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公園を出発して一つトンネルを抜けると、新旧2つのトンネルが見えてきた。直進方向が11月17日に供用開始となった松姫トンネルである。
直進方向の新トンネルが国道139号で、旧松姫峠方向は国道降格となってしまった。 |
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新旧2つのトンネルが仲良く(笑)口を開けている。我々はもちろん旧トンネルへ。
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ループ状の2つのトンネルを抜けて一気を標高をかせぐ。
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山々を覆う紅葉は意外にまだ盛りというところ。
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3人とも結構鉄道好きでもあり、今までに乗った鉄道や車両の話などしながら、こんな道を登って行く。
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そうこうする内に、なんだか眠気が襲ってきて、どうにもペースが上がらなくなってきた。お二人の姿を目で追いながらペダルを回すが、力が入らず、お二人が小休止しているところにようやく到着。
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一休みした後、更に登って行く。登山シーズン限定運行の小菅の湯行きバスがこんなところで待機中だった。
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こんなに差をつけられてしまった(^_^;
※Kさん撮影 |
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ようやく定番ビューポイント1段目に到着。この景色も何度も見ているが、松姫峠みち随一のビューポイントである。
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この左ヘアピンカーブを曲がると、ビューポイント2段目を経て、峠はもう間もなくである。
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ビューポイント2段目。真っ青な秋晴れ、手前の晩秋の紅葉、はるか下に見える峠みち、遠くに連なる大月方面の山並み。何度来ても、飽きることのないお気に入りの景色である。
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ここまで登れば峠まではもう一息である。
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峠が見えてきた。峠にはクルマやバイクも結構停まっているようだ。
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いつもより時間が掛かって、お二人にはご迷惑をお掛けしたが、とりあえず集合写真は撮らないとね。
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この色あせた写真は1977年10月18日に走った時のもの。私の自転車は片倉シルクでオーダーしたR2ベースのロードで、ギヤはF50×42T、R14-21Tの2×5速。タイヤはもちろんチューブラーであるが、パスハンターの友人とハンドルを並べて登っていた。やはり若かったんだなあ。
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この季節は空気も比較的澄んでいて、富士山も良く見えた。
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先ほど休んでいたバスが峠に到着し、ハイカーのお客1名を乗せて一足先に下って行った。
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軽く昼食を摂り、13時15分、小菅方向に下り始めた。
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下り始めて間もなく先ほどのバスに追いついたが、途中の待避場所でバスが待ってくれたため、バスを追い越してハイペースで下った。
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右奥から下ってきて小永田に到着。以前T字路だったところに、松姫トンネル方向の分岐が追加されている。
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奥に見える店舗兼住宅の前の道を下ると、余沢の鶴峠との分岐地点。
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T字路を右折して松姫トンネル方向にハンドルを向ける。前方の小永田トンネルを抜けると、ほどなく松姫トンネルである。
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松姫トンネルの小菅側起点。一段嵩上げされている側道は幅75cm程で、自転車で走るにはやや狭いので、車道を進むことにする。
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松姫トンネルに入った。さすがに完成したばかりとあって、自転車で走るのにも舗装も照明も全く問題ないが、クルマが巻き上げた粉塵がトンネル内に漂っていて、なんとなくもやっている感じがする。それでもすぐに下り基調となったので、ハイスピードで下って、3kmちょっとのトンネルを7分弱で抜けてしまった。
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松姫トンネルを抜けてしまえば、後は猿橋まで基本的に下り基調である。ひたすらペダルを回して下って行った。
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一気に猿橋まで下ったところで、何となく気持ち的にはお腹一杯という感じ。幸いお二人も同じということで、日本三大奇矯の一つである猿橋を見物して帰ることにした。
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猿橋のモミジはまだ色鮮やかで、観光客で賑わっていた。
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猿橋見物の後は鳥沢駅から輪行することにして、駅に向かう途中、Sさんのガイドで桂川を渡る新桂川橋梁を見る。ちょうど上り下り1本ずつ列車が橋を渡って行った。
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15時少し前に鳥沢駅に到着。次の列車は15時29分発の快速で、高尾で乗り換える私はともかく、お二人には好都合な列車なので、この列車に乗ることにしてゆっくり自転車をばらし、無事乗り込んだのであった。
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−−< 松姫峠と松姫トンネル フォトレポート 完 >−−