ツーリングレポート:1979/07/06:松姫峠・大峠越え

  ツーリングレポートトップに戻ります

 

1979年7月6日:松姫峠・大峠越え



大峠(1,570m)
 

 この時は奥多摩側から松姫峠を越えて深城まで下り、そこから大峠を目指しました。
 自転車は片倉ロードで、ローギヤは39×22Tでした。
 深城から延々3時間掛けて登りましたが、峠を少し下ったところで林道がプツッと切れており、結局引き返したのでした。
 また大峠の登りの途中でフリーホイールのフタが緩んで、ベアリングやバネが飛び散ってしまったりもしました。
 その後、大峠はクルマで一度越えたものの、2001年5月に再訪した時は法面の大崩壊で、やはり引き返しています。
 山梨県側からは峠まで行けるのですが、いずれはきちんと越えてみたい峠の一つです。

以下のレポートは、当時書いたものをそのまま載せています。ところどころに赤字で書いている部分は今回付けた注釈です。


7月6日(火):松姫峠・大峠越え

コース&タイム:

自宅−17.0km−立川=青梅線=奥多摩−7.0km− 奥多摩湖−12.0km−余沢分岐
              04:25         記録無           06:50             07:17
03:35         記録無        06:26            06:55             07:18

−3.0km−鶴峠・松姫峠分岐−12.0km−松姫峠−11.0km−深城−17.0km−大峠
         07:29                    08:56           10:20         13:19
         07:49                    10:00           10:21         14:15

−18.0km−深城−12.0km−国道20号−3.0km−鳥沢=中央線=高尾=京王線=仙川
          15:13         15:49            15:56         記録無        記録無
          15:16         15:49            16:36         記録無

走行距離:17.0+99.0=116.0km
全所要時間:9時間30分(平均12.2km/h)、実走時間:7時間50分(平均14.8km/h)
総費用:1,635円

レポート:

  深夜、というより早朝のルート20を立川まで走り、立川から奥多摩まで輪行。青梅線はオレンジ色の103系※いまや103系も走っていません。時は流れるという感じですねになってしまって少々趣に欠ける。

 奥多摩駅を6時26分に出発。奥多摩湖までせっせと走り、ダムで一休みした後も余沢までひた走る。余沢で左に入るが、いつもながら余沢の登りはきつい。今回は久しぶりのルートモデルなので、なおさら辛い。
 鶴峠との分岐地点で小休止。朝食としてにぎり飯を一つ頬張り、どちらの道を行くか思案したが、大峠に行きたい気持ちが強く、松姫峠方向にハンドルを向けた。

 松姫峠への道は今回が3回目だが、来るたびに舗装部分が多くなり、とうとう土室川のたもとまで舗装となってしまった。少々残念だが、もうランドナーは必要ないようだ。松姫峠までは分岐から約1時間で到着。天気は良く、クルマも少なく、まずは絶好のサイクリング日和である。
 峠で1時間以上休んで、紅茶やみそ汁を楽しんだ。その間一台のクルマも来ず、静かなひとときであった。

 さて、そろそろ下ることにする。遙か下まで快適な舗装路を駆け下りる。あっという間に土室川に突き当たり、以前よりバラスが少なくなって走りやすくなった林道をのんびり下って行った。途中の水場で1人のサイクリストが休んでいた。大月から松姫峠、鶴峠に向かうという事だった。自転車はクロカンレーサーで、フロントは40T程度のシングル、フリーは28T位ありそうな、カンティブレーキ装備のハードなマシンだった。
※サイクリストに出会うと必ずマシンチェック(笑)
 こちらはなおも下り、深城に到着。今回の目的地である大峠への林道に入る。この林道、路面状態はあまり良くないが、始めの内は勾配も緩く、39×17Tで行けたが、最初のトンネルを過ぎたあたりから勾配がきつくなってきた。ギヤはすでに39×22Tに入りっぱなしとなる。17kmで970m登るのだから、楽じゃないのは当然であるが。

 登り始めてから約2時間半、標高1500m付近でトラブル発生。フリーが分解してしまったのである。思わず「ウッソだろう!」と口をついて出た。このトラブルは昨年8月の美ヶ原についで2回目である。それ以外にも4段目の19Tが割れたり、トップの歯が欠けたり、最近どうもトラブルが多い。サンツアーパーフェクトには何か弱点があるのだろうか。
 ともかく直さねばならない。地面にウエスを敷いて、中子からフリー本体をはずし、ベアリングの数を調べる。かなり足りないが、半数ずつ分けて組み込んだ。
※ご覧の通りの路面で、ベアリングも散逸してしまいましたハンマーは無いので、フタのくぼみに当てたマイナスドライバーの頭を丈夫そうな石ですこしずつ叩いてフタを締める。なんとかガタもなく走れそうでホッとした。
 再びサドルに跨り、大峠に向かう。登るにつれて路面状態は悪くなる一方で、天気まであやしくなってきた。

  やがてポツポツと雨も降り出してきた中を、ひたすらペダルを回す。フリーを直してから約30分、ようやく大峠に着いた。深城から約3時間の道のりであった。少し休んで、すぐに下り始める。倒木が道をふさいでところもあり、走りにくいが、途中で眼下に林道も見えて来た。しかし、更に下っていくと、なんと目の前に山の斜面が立ちふさがった。林道はその斜面に突き出た形でプッツリと切れていた。茫然自失とはこの事で、一瞬思考が止まってしまった。
 とにかく策を考えねば。突き出た先端の脇から下に降りて向こう側の斜面に登ってみたが、道らしい道は無く、クマ笹が覆い茂っているだけである。
 
 結局引き返すしかなく、峠までのハードな登りで足がつってしまうので、峠まで歩いて戻ってからサドルに跨った。登りに3時間掛かっただけあって、さすがに下り応えがある。初めは丸タイヤ
※チューブラータイヤの事です、念のためを気遣ってゆっくり下って行ったが、その内にスピードが上がり始めて、しまいにはランドナーとあまり変わらない速度で駆け下りる。
 本格的に雨が降り出す。もう気にせずひたすら下り、1時間弱で深城に戻った。途中でブロックダイナモのステーがちぎれたが、タイヤはどうやら持ちこたえた。
※ウオルバーインターナショナルだったと思います。今考えると無茶してますね
 
 深城から鳥沢まではほぼ下り一方であり、レーサーの本領を発揮。3時56分、鳥沢駅に到着した。この駅からの輪行は3回目だが、初めて手回り品キップ
※当時の輪行はJCA会員証と手回り品キップが必須でしたを売ってくれた。ここも最近はサイクリストを見慣れてきたのかな。そして、4時36分発の高尾行きで帰宅した。

 今回の峠越えでは色々考えるべきがあった。
※ちゃんと反省しているところが偉い!(笑)
  1.新しい峠道の場合は地図をうのみにせず、関係筋に最新の状況を確認すること。
  2.フリーホイールのトラブルに備えること。
  3.レーサーのギヤ比でも意外に登れること。
  4.ただし下りの振動は相当過酷であること。

 

  ツーリングレポートトップに戻ります

inserted by FC2 system