フォトレポート:御前崎オフ2011初日

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初日:新金谷駅〜お茶の郷〜小夜の中山〜浜岡砂丘〜御前崎〜割烹民宿「聖火」

 出発当日の朝の天気予報は土日ともに晴れ。東日本は冷え込みも緩むということで、まずは一安心。前日深夜(!)になんとか組み上がった11速仕様の自転車をクルマに積み込み、いつものように6時過ぎに自宅を出発。東名川崎ICから高速に乗りましたが、特に渋滞も無く、しばしスイスポとの快適なクルージングを楽しみます。相良牧ノ原ICで高速を降りて、新金谷駅には9時少し前に無事到着しました。

 すでに今日の参加者の皆さんのクルマが何台か到着しており、何人かの方から「新車間に合わなくて残念でしたね〜」と声を掛けられましたが、クルマから自転車を出すと、皆さん、目が点。
「夕べなんとか組み上げました」と言うと、「良かったね〜」と言いながらも呆れたような視線が・・・・。まあそうだろうなあと、自分も納得です(苦笑)

 やがて駅前にはいつもお見掛けする皆さんが続々と集まり始め、今回は初参加の方も含めて50人近い参加があるとの事です。

 そして10時過ぎには、いつものように主催者のくりくりさんからお手製ルートマップ(←キューシートと解釈した人もいたようですが)が配られ、コース説明と諸注意を受けて、10時12分に全員揃って出発したのでした。


今回の相棒はオフ会前日の夜に組み上げた11速仕様スポルティーフ。昨年10月、東叡社にフレームをリニューアルするために預けたのですが、フレームが仕上がったのが前々日という際どいタイミングでした(笑)


以下、一部の写真は参加者の撮影したものをお借りしています。

十速会会長と大阪支部長と我が新車。

旧型客車が揃い踏みですね。

くりくりさんからいつものお手製マップが配られてブリーフィング。今回の参加者はなんと49名。

10時過ぎ、いよいよ出発です。

マッドガード装備の自転車の隊列が続きます。

長い列ですね。

大井川鐵道のガーダー橋をアンダーパスして大代川沿いの道へ。


綺麗に晴れ上がった青空の下をペダルを回していきます。

JR東海道本線の踏切を渡り、道は少しずつ上り勾配となっていきます。

このランは、フロントバッグとガードを装備した『旅する自転車』が中心。


まだ皆さん元気いっぱいです。

ここからUターン気味にお茶の郷への登り

視界いっぱいに広がる茶畑。


今年もお茶の郷への登りはさほど向かい風も強くなく、余裕のペダリング。

お茶の郷に到着して、ここでトイレタイム(と自転車談義)

女子部も余裕の休息。

少し移動して、いつもの展望スポットへ。

牧之原公園からの眺望。毎回毎回お馴染みの眺望かつ毎回ほとんど同じアングルですが、いつ見ても雄大な景色で見飽きません。


牧之原公園を後にして、金谷坂に向かいます。

金谷坂に到着。

ここからは菊川坂を一気下りです。

菊川坂を下ってくる面々。

下り切ると、いよいよ小夜の中山の檄坂登り。



(写真お借りしました)

私も登り始めます。この右カーブに続く最初の直登がきついです。



(写真お借りしました)

道幅目一杯使っての蛇行登り(苦笑)で頑張りましたが・・・・

ここで足つき1回でした。でも、ここから振り返るといい景色なんですよね(←負け惜しみ)

中間の緩斜面は少し楽になります。

頂上の茶屋が見えてきました。

先に到着した皆さんは、早速おでんをよそってますね。

毎度お馴染みの瀬戸の染飯、おでん、お汁粉の昼食タイムで休憩です。

のんびりと歩いて散策するのも良さそう。

 


今回は日差しも暖かくて、のんびりと一休みして過ごします。

茶屋のご夫婦をツーショットで撮るはずが・・・・会長、何ジャマしてるんですか!

ということで、気を取り直してもう一枚。いつもありがとうございます。

お腹も一杯になって出発です。この犬にも毎回吠えられます。

この一里塚跡から左折して・・・・

ほんの少し登った後は、スピードの出る快適なダウンヒルです。

下り終えて、のんびりとペダルを回していきます。


このあたりから、しばらくは田園風景の中を進みます。

最後尾には、頼もしい伴走車が続きます。


菊川沿いの自転車道に入りました。


自転車道では、各自思い思いのペースで走ります。

 

 

いつも立ち止まる電子基準点。

前方左側の歴史街道館でトイレタイム。

歴史街道館近くで美味しい静岡茶をいただきます。

休憩後は、ひたすら南下して海岸を目指します。

海岸に到着し、ここから太平洋岸自転車道に入ります。

毎年撮影していますが、太陽の光が海面に反射して、とてもいい感じ。

ホントに11枚の歯が付いているのかな?

去年までは無かった風力発電の巨大な風車がゆっくり回っています。詳細はこちらへ。


心地よい潮風を頬に感じつつ、巨大な風車を左に、広大な太平洋を右に見ながら、浜岡砂丘に向かってペダルを回して行きます。

 

最後の休憩ポイント、浜岡砂丘の茶店に到着です。 ここから宿舎である民宿聖火までの行程の最後の8kmは、ゴールスプリントに勝利するためのプロトン内の様々な駆け引き(と謀略・策略)が見られます(笑)

 


しかし、この茶店、相変わらずネコ、ネコ、ネコ。

さあ、宿に向かって出発しましょう。

この先の信号を右に折れて、海岸線沿いの県道357号線に出ます。

県道357号線に入り、速い人たちは一気にペースを上げて遠ざかって行きます。

追い風に背中を押されて、快調に宿を目指します。

御前崎灯台(←正確には御前灯台)が見えてくると、ゴールは間もなくです。

御前崎は静岡県最南端です。

そろそろ太陽が沈み始めてきました。

交差点を右折すると、もう民宿聖火です。

ということで、続々到着します。

まずは自転車の埃を払い、タイヤを雑巾で綺麗にしましょう。

一風呂浴びてサッパリしたところで、いよいよ宴会の時間となりました。


ところ狭しと並ぶこの豪華な夕食!

贅沢な舟盛り

金目鯛の煮付け

一人ひとりの前に並ぶ夕食

食べて飲むほどに、あちらこちらに歓談の場が広がり、楽しい一時を過ごします。

毎度おなじみとなりつつある手作りクッキー。

問1.この4種類のチェーンホイールのチェーンリングとクランクの組み合わせについて、左から順にそれぞれ会社名と製品名で答えよ。



(写真お借りしました)

恒例の品評会ももちろんあります。

問2.このビアンキに装備しているハブとブレーキについて、製品名と何次型か正確に書け。


宴会はさらに続くのですが、十速会メンバーの私は明日6時前に起床して、御前崎灯台の参拝に行かねばなりません。という事で、私は12時を回る頃に退散しましたが、どうやら、ここで 毎年恒例の特派員レポートが入りました。

※以下のレポートは、ごくごく一部、ほんの一部フィクションが含まれているかもしれませんが、おおむね事実に基づいて客観的に書かれた(はずの)ものです。


特派員潜入レポート

十速会の真実をあらためて取材

記者はあちらこちらのイベントランに同行取材しているのだが、最近は「十速会」という単語もすっかりポピュラーになった感がある。実際、十速会に入会したいがために新しい自転車をオーダーするサイクリストも増えているらしい。それどころか、「トーエイ社の十速会仕様車のオーダーシートが欲しいのだが、どこに行けばもらえるのか」、「十速会にぜひ入会したいのだが、入会手続きはどのようにするのか」などという問い合わせが記者のもとにも届いているのが現実だ。

また、ブルベのCPのコンビニなどでも、たまたまフルガードとキャリアを装備している自転車のオーナーを狙って、ブルベ参加メンバーを装った勧誘員らしき者が「やあ、あなたも十速会メンバーですか? ああ違うんですか。いやあ、十速会に入会すると色々メリットあるらしいですよ。」などと親しげに話しかけてくるという場面も目撃されている。

そのような状況の中、今回の御前崎オフにも、十速会メンバーはもちろん、入会希望者が多数参加しているとの事である。そこで記者は、その実態が明確になっていないまま多くの憶測が飛び交っている現状を整理し、十速会なる組織の実態と目的とは何かを今一度じっくりと調査した上で、世のシクロツーリスト諸兄に、十速会の真実を知らしめたいという思いにかられたのである。

その一方で短足会、もとい単速会については、最近はほとんど情報が入ってこないのが現状であり、今回のオフでは、 そのあたりを単速会会長にインタビューする予定であったが、なんと!今回は単速会会長は不参加という事であった。

十速会会長"ヂーグロ・ダンゴーナ"氏インタビュー

記者:

「最近は十速会に関するさまざまな憶測や根拠不明な諸説が流布しており、私の元にはぜひ真実を取材して欲しいという読者の声が数多く寄せられている。今回は会長自らの肉声で十速会の真実を語っていただきたいと考えているが、よろしいか。」

会長:

「それは我々にとっても望むところだ。何でも聞いて欲しい。」

記者:

「まずお伺いしたいのは、組織の位置づけである。十速会は、トーエイ社が認可した、いわば公式の組織なのか。」

会長:

「最近はそのように思われているという話を私も見聞きしている。私自身、埼玉のとある峠で休んでいる時、峠に登ってきたローディーから『最近はトーエイ十速会というのがあるらしいですね』と言われたことがあるくらいだ。この際、はっきりしておきたいが、十速会はあくまでプライベートなシクロツーリストの親睦団体であり、トーエイ社とは一切関係ない。たまたまメンバーの多くがトーエイでオーダーした自転車に乗っているだけであり、他のブランドの自転車に乗っているメンバーもいる。言わんや、トーエイ社に十速会仕様モデルのオーダーシートなどは存在しない。そこははっきりと言っておきたい。」

記者:

「なるほど。あくまで親睦団体であるという事は理解した。次に入会するための条件を今一度お伺いしたい。十速ならいいとか、マッドガードは装着していなくても良いとか、御前崎オフ参加が必須条件だとか、小夜の中山を一度も足をつかずに登らなければ入会を認められないとか、宿の金目鯛の煮付けを完食しなければダメだとか、さまざまな話が流布しており、世間はかなり混乱しているのが現実である。」

会長:

「うん、あの金目鯛の煮付けはホントにうまい。また、あの煮汁をご飯にかけると、これが実にウマイんだよなあ。」

記者:

「いや、そういう事を聞きたいのではないのだが・・・」

会長:

「これは失礼した。ゴホン(咳払い)、まず最低条件として、リヤスプロケットが10枚であること。ギヤレシオは問わない。次にフルガードとキャリアを装備していること。またこれは必須条件ではないが、出来ればフレームはスチール製であること。ここまでが自転車に関する条件である。よろしいかな?」

記者:

「その条件は以前にも聞いたが、ガード無しのメンバーも昨年の御前崎で入会が認められていたと記憶している。その点は?」

会長:

「ガードについては、副会長の心の眼で装着されているのが見えれば良しとする場合も、ままある。」

記者:

「う〜ん、どうもそのあたりがスッキリしないが、会長がそう言われるのであれば。次に会員としての資格要件的なものがあれば伺いたい。」

会長:

「これは昨年から付け加えた条件であるが、御前崎オフに十速車で参加すること、2日目の朝は御前崎灯台で日の出に向かって参拝することが、他のメンバーからも新会員にふさわしいと認められるための必要条件である。今回は土曜日はどうしても都合が付かなかったが、御前崎灯台参拝に間に合わせるべく日曜の朝5時過ぎに宿に来たという者もいたくらいである。もちろん彼は新会員となっているよ。」

記者:

「はあ、そんな人がいたのですか。しかしそこまでして十速会に入るメリットはあるのか。それとも十速会に入る事が、シクロツーリスト界において、なんらかの形での勝ち組となり得るのか。」

会長:

「メリット?、勝ち組? 最近はすぐメリット・デメリットに結びつけたり、勝ち組・負け組に分けるような風潮があるが、そういうものではない。確かに、十速会に入れば、大阪支部長による公式Tシャツや凝ったデザインの手ぬぐい、副会長による十速会認定貼りマークなどが配布されるが、それは大阪支部長や副会長のボランティア精神による会員へのささやかなプレゼントであり、同じ団体に属するメンバー同士の親睦の一助となればという考えで頒布しているものだ。また定性的サイクリングにおいては、シクロツーリスト一人ひとりの考え方や感受性が尊重されるべきであり、そういう意味ではどのような団体やクラブに属していても、個人で黙々と走っていても、40-23のギヤ比で小夜の中山を登り切ろうと、コンパクトドライブのリヤ29で足をついてしまっても、みな対等な立場であり、そこには勝ち組も負け組も存在しないのだ。」

記者:

「なるほど、定性的サイクリングの奥深さが記者にも少しわかった気がする。ならば、とにかく十速会の要求するスペックを満たす自転車に乗って御前崎に参加し、小夜の中山の登りで足をつこうと、前日の宴会でどんなに遅くまで自転車談義していようと、翌日の朝6時前にはきちんと起きて、御前崎灯台で日の出を拝めば、だれでも会員になれる・・・そういう理解でよろしいか。」

会長:

「その通り。我々は洒落で自ら『闇組織』と名乗ったり、世間様から"La Cosa Nostra"などと誤解されることもないわけではないが、基本的には、明るく楽しく、心拍数やケイデンスも気にすることなく、コンビニでもらったレシートを無くしても気にせず、定性的サイクリングを楽しもうという精神で組織を運営しているのだ。そのことを正確に世間に報道して欲しい。」

記者:

「承知した。今会長から伺った話は、私の記者としての誇りにかけて、正しく報道することを約束しよう。ところで、最近は11速や電動シフトなども普及し始めているが、そのあたり、十速会としてどう考えているのか伺いたいのだが。」

会長:

「当面、団体名称として十速会という名前を変える予定は無いが、11速や電動シフトにはもちろん関心を持っている。それは今回の副会長の自転車を見ればわかるだろう。」

記者:

「いや、副会長は以前から乗っている三色旗号だったようだが?」

会長:

「やれやれ、君は輪界専門記者のくせに、あれが新車だったのも気づかなかったのかね。近くで見るとわかるが、あれは11速仕様の新車だよ。3色の塗り分けパターンも結構違うし、なんでもイタリア大使館では日伊親善に積極的な貢献をしているという観点から感謝状を出す事も検討しているらしいよ。 しかも、副会長は今回の御前崎に間に合わせるべく、前日の金曜日夜に組み上げてきたんだよ。もっともフレームの納品については、何度もトーエイ社に電話してせっついていたらしいが(苦笑)」

記者:

「そういえば、その前日の木曜日にトーエイ社に取材に行った時、Y社長は不在だったが、もしかして大阪のU塗装まで取りに行ったのでは?」

会長:

「そんな噂も流れたようだし、会長が圧力を掛けたなどという事実無根の噂まであったが、さすがにそれはないよ。」

記者:

「確かにそれは無いでしょうなあ。では最後に一つ、短足会、もとい単速会との関係はその後どうなっているのか?」

会長:

「今回は単速会会長は残念ながら不参加でな。宴会で彼と今後のコラボレーションについて建設的な論議を深めたいと思っていたので、私も残念だが、今は彼らの動静を見守るしかないかなと考えている。君も東京に帰ったら、単速会会長に確認してくれ給え。」

・・・・取材を終えての感想としては、十速会の動きは少々派手なのに、正しい情報の適時開示があまり行われてこなかった事が、世間の様々な憶測を呼んでしまったというところであろうか。今回の取材で、かなり精度の高い情報を引き出せたと思っているが、十速会にはステークホルダーのため に更なる適時情報開示を望みたい。

さて、実は記者はもう一つ、謎の動きを目撃している。今回、宴会場の片隅で十速会の幹部が、なにやら謎めいた小さな半円状の金属プレートのようなものを手に密談を交わしていたのだ。酔った ふりをして近くを通った時、「これがあの"伝説の峠"の・・・・・に埋まっていた・・・・・なのか。・・・・・T編集長に会社の上層部から圧力が ・・・・・時刻表の到着時刻が・・・・・」 などという会話がなされていたようなのだ。

残念ながら声が小さくて詳細は聞き取れなかったが、どうも、老サイクリストの間で語り継がれていると噂される信州のさる"伝説の峠"にまつわる何からしい。この件については、J・ヨシダなる四国在住の作家が長年にわたって追いかけているテーマだという噂もあり、記者も今後は精力的に調査してみるつもりだ。


・・・・という事で、参加者それぞれの楽しみが続く初日の夜が更けていったのでした。


−−−< 2日目フォトレポートに続く  >−−−

 

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