Miroir du cyclisme No.3:ツール歴代優勝者 Part.1

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Miroir du cyclisme

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 "Miroir du cyclisme" は、かってフランスで発行されていたレース専門グラビア誌です。日本語ですと「ミロワール・ド・シクリズム」とでも表記すればよいでしょうか。私は1976年9月のNo.222から1978年9月のNo.257まで約2年間にわたり定期購読していました。ちなみに本誌は既に廃刊となっています。フランス語は全く読めませんが、本場ヨーロッパのプロロードレースの迫力は、写真だけでも充分伝わってきました。
 現在もすべて手許に保管してあり、このページでは、その中からピックアップした画像をご紹介しています。画像サイズがやや大きめかつ多いので、多少重たいページとなっている点はご容赦下さい。

左の写真はNo.222の綴じ込みポスターをスキャンしたものです。ミロワール30周年記念(?)とあるようです。

壁紙等で使えるような大きな画像も用意しました。
サイズは1280×1120です。マウス右ボタンで保存出来ます。

※本ページの画像は著作権保護対象と思われますが、本ホームページではあくまで趣味の範囲での使用に限定するものとしております。権利関係で何か問題が明らかになった場合は、即刻削除等の処置を致します。


今回は1978年6月のNo.252(ツール75周年)を中心に、ツール歴代優勝者の写真等を展示しています。
今年2003年はツール100周年で大いに盛り上がりましたが、この年も75周年という事で特集記事が組まれています。
なお各選手のコメントを書くにあたっては、一部、安家達也著「ツール100話」(出版:未知谷)を参考にさせていただいたことを附記しておきます。 「ツール100話」は2002年までのツールの歴史をまとめた力作です。

 ミロワール独特のイラストで歴代優勝者を紹介しています。頂上にはツール創始者として有名なアンリ・デグランジェが、そして右上のアルプスの上空には、ツールに14回出場して2位3回、3位5回という成績ながら、優勝出来なかったレイモン・プリドールが涙を流しています。頂上で旗を持って待ちかまえているのは、デグランジェを引き継いで2代目ディレクターとなったジャック・ゴデです。各選手の顔を実際の写真と見比べると、かなり誇張しているとは言え、よく特徴を掴んでいます。また「山岳の天使」と呼ばれたC・ゴールと「トレドの鷹」と呼ばれたF・バーモンテスの背中に羽が生えていたり、V・インプが一際小柄に描かれていたり、伊達男として知られていたコブレが一輪の花を口にしていたり、知っている人が見ればニヤリとするようなイラストです。
 

1953・1954・1955年に、ツール史上初の三連覇を成し遂げたのが、ブルターニュ地方のパン屋の息子のルイゾン・ボベ(仏)です。

写真は上から順に、1947年戦後初の優勝者のジャン・ロビック(仏)、1938年と1948年に優勝したジーノ・バルタリ(伊)、1950年優勝のフレディ・クブレ(スイス)、そして1951年優勝のユーゴ・コブレ(同)です。 コブレは今で言うチポッリーニのような伊達男だったようです。
 

「カンピオニッシモ」と呼ばれ、ジーノ・バルタリとならんでイタリアの人気を二分した不世出の名選手ファウスト・コッピ(伊)です。
ツールでは1949年、1952年に優勝しています。
 

ツール史上最大の番狂わせと言われた1956年優勝のロジェ・ワルコウィヤック(仏)です。各ステージで一度も3位以内に入らなかったのに、総合優勝したということです。
 

1958年優勝は、シャーリー・ゴール(ルクセンブルグ)です。この年の第21ステージには16%を越える登りがある上、大雨だったのですが、このステージで優勝して以来、「山岳の天使」と呼ばれるようになったそうです。
 

1959年は「トレドの鷹」と言われたスペインの山岳王フェデリコ・バーモンテスが優勝しました。バーモンテスはツールで山岳王を6回獲得しています。
 

1960年はガストン・ネンチーニ(伊)が優勝しました。ただしこの年は、フランスの若きエースであるリヴィエールの転落事故で歴史に残りました。
 

初のツール総合優勝5回を記録したジャック・アンクティルも皆さんもよくご存知ですね。「メートルジャック」と呼ばれたアンクティルは、自転車と一体化した空気抵抗の少ないフォームと正確無比なペダリング、スピードダウンを極力少なくするコース取りなどで、特にタイムトライアルを得意としていました。山岳ステージではグランパーとのタイム差を最小に押さえ、TTで圧倒的な差をつけるというツールでの勝ち方は、アンクティルから始まったと言えます。

アンクティルの4連覇の翌年1965年は、イタリアの新人フェリチェ・ジモンディがプロ入り初年度に初出場で初優勝しています。ただし同時代にあのメルクスがいたためか、ツールの優勝はこの1回だけです。
 

1966年の優勝はルシアン・エマール(仏)です。彼はステージ優勝しないままに総合優勝しています。
 

1967年はロジェ・パンジョン(仏)が優勝しました。写真後ろのプジョーに乗った選手です。ちなみに前に写っているのはもちろんプープーことプリドールで、マイヨジョーヌのパンジョンを献身的にアシストしています。この年は国別対抗だったというのも関係あるかもしれません。またこの年はモン・バントゥーの登りで死んだトム・シンプソン(英)の悲劇の方が有名ですね。
 

1968年はヤン・ヤンセンがオランダ人として、初の優勝を勝ち取っています。ヤンセンは21年前のロビックに次いで、最終ステージで逆転優勝したのでした。2位との差38秒は、21年後のレモンの最終ステージの逆転優勝までの最僅差記録でした。

さて翌年1969年からエディ・メルクスの時代が始まります。ミロワールのこの特集でも別格扱いになっています。

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