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Nakajima 700-35C ランドナー - 2015年12月現在の仕様

オーダー当時の背景

 私自身のサイクリング休止時代である80年代中盤以降、シマノやサンツアーが展開したパーツのシステムコンポーネント化に加えて、MTBの登場、トライアスロンブームや新素材フレームの登場などにより、スポーツ車の世界は大きく変化しました。特にMTBは世の中のアウトドアブームも手伝い、手軽なアウトドアスポーツギアとして、また日常用の自転車としても、またたくまに普及していきました。それと反比例するかのように、マスプロメーカーのカタログからドロップハンドル仕様のツーリング車が徐々に消えて行きました。
 この自転車は、全体的には当時の国産メーカーのランドナーの雰囲気を継承しつつ、90年代から最近の国産パーツでまとめました。長く乗る事を考えると、特に最新の駆動系や電装系のパーツの持つ機能と性能を活用しない手はありません。それにサイクルツーリングの世界に戻ってきた99年以降に作った自転車は、いずれもエルゴパワーやfSITをはじめとする現行パーツ主体であり、それらにすっかり慣れてしまっていますので、なおさらでした。
 この自転車のオーダーも、99年の復活以来お世話になっていた東京板橋区の「自転車屋中嶋」さんにお願いしました。
 ちなみに発注は2004年4月初め、完成したのは8月1日でした。約4ヶ月ということで、2015年現在の約2年待ちに比べると相当短期間で完成しています。

1.制作コンセプト

 オーダーした当時の基本コンセプトは以下のようになります。

  • 全体イメージは70年代から80年代に主流だった『日本のごく普通の』ランドナーとして、日帰りから1週間程度のツーリングに適したものとする。キャリヤはフロントのみ装備。
    例えば、下の写真のような感じをイメージしていただければいいかと思います。マスプロ、オーダー問わず、どこからも出していました。

  • 多少急勾配な峠路でも、若い頃より落ちた脚力で歩かないで登ることの出来るギヤ比を備えること。具体的にはフロント26T×リヤ26Tを装着。
    若い頃はF28×R21もあれば、どんな坂も平気だったんですが、もはや1対1未満のギヤ比が欠かせません。

  • フレームサイズや現在の路面状況を考慮し、見た目のバランスと実用性を兼ね備えた700×35Cホイールを装備し、タイヤはオンオフ兼用のものを選択。
    私の自転車のフレームサイズは580〜590mmというサイズなので、650サイズのホイールですと、見た目のバランスが崩れてしまいます。

  • パーツは概ね90年代前半から現行の国産品を中心とするが、求める機能と性能を損なわない範囲で、一部の部品はややクラシカルなものも採用する。
    旧来のパーツと現在のパーツを混在させながらも、全体的には統一感を出すというのが、私の自転車遊びの楽しみでもあります。

  • フレームは実用性を重視しつつも、トラディショナルでシンプルな機能美を持たせること。
    ポイントは、メンテナンス性の良い各種工作、シンプルにまとまった各種仕上げ加工、マッドガードやキャリヤとの一体感というところにあると考えています。

ブリヂストンダイヤモンドランドナー<DT-520/550 1978年型> 右の写真は当時のマスプロメーカー製ランドナーの一例で、ニューサイクリング誌1978年8月号に掲載された広告のブリヂストンダイヤモンドランドナー"DT-520/550"です。

 この広告のキャッチコピーは、個人的には結構印象的なものでした。今でも意外に通用する問いかけだと思いますが、さて皆様はいくつの○がつきますか?

もし、次の問いに2つ以上の○がつけば・・・
あなたはもう初心者ではない
  1. ニューサイを読んで面白いと思いますか。
  2. 5万分の1の地図を見て地形が連想できますか。
  3. パンク修理は苦になりませんか。
  4. 自分の体力をよく知っていますか。
  5. サイクリングをして感激したことがありますか。
  6. サイクリングから帰るともう次の計画をたてるほうですか。
  7. サイクリングファッションにも気をつかいますか。
  8. 人の自転車を批評したくなることがありますか。
  9. 地道を走っていても楽しいですか。
  10. フレーム工作についてうるさくなってきましたか。

1.フレーム

 フレームはあまり凝った工作はせずにシンプルにまとめました。カイセイ019スチールパイプとロストワックスイタリアンカットラグに、ごく一般的な工作でまとめてあります。特徴というほどではありませんが、各アウターダボはメンテナンス性と輪行のしやすさを考慮して、すべて割りを入れてあります。塗色はややブラウン系のガンメタリックです。

 スケルトン、最近はジオメトリと言いますが、フレームサイズは580mm(C〜T)、トップチューブは550mm、エンド内幅はF100mm×R130mmです。それ以外の寸法はすべて製作者にお任せしました。ただし最近はややサドル高さが高めで、逆にステムは低めにセットしたポジションが乗りやすくなっており、フレームサイズ・トップチューブともに10mmほど大きくしてもよかったかなと思っています。

  1. ヘッドラグ・フォーククラウン回り

    ヘッドラグとフォーククラウンはメッキ仕上げ  ラグはノーマルな形状のロングポイントイタリアンカットです。
     フォーククラウンはいわゆる剣先カットと呼ばれている加工を施してあります。
     カンティ台座止めフロントキャリアのホーククラウン側の固定ボルトはアーレンキ埋め込みタイプとしています。
     なお、私は昔からヘッドラグとフォーククラウンのメッキ仕上げが好みで、このフレームもそのようにしています。










  2. シートラグ回り

    凹面笹葉タイプ2本巻きクロウステーとロウ盛り仕上げのシートカラー  シートラグ部分だけは多少手間の掛かる加工をお願いして、シートステー上部は凹面笹葉タイプ2本巻きとし、標準仕様のロストワックス製シートラグにロウを盛ることで、シートピン台座部分がラグ一体となるよう仕上げています。









2.パーツ

 前述したように、この自転車は2004年8月に完成しましたが、現在に至るまで結構頻繁に部品を交換しています。その結果、当初仕様に戻ったり、まったく違う部品に変わったりしていますが、機能や性能を損なわない限り、あれこれ部品を交換するのも私の自転車趣味の楽しみの一つになっています。

  1. ホイール系

    ホイール  ホイールは何度か組み替えましたが、現在は、シマノアルテグラハブ、DTスポーク、カンパニョーロラムダリムのホイールという完成当初の組み合わせに戻しています。リムは当時としては当たり前の台形形状でポリッシュ仕上げのものです。

     タイヤはパナレーサーリッジラインUというオンオフ兼用パターンのものですが、すでに生産中止となっており、今後の交換時には別の製品にしなくてはなりません。

     マッドガードは本所のH-57で、最近は店頭ではまず見掛けなくなっているのがネックです。同じ本所のH-58を幅広く浅型にしたような断面形状で、私が個人的に大好きな英国風の松葉ステーが似合います。

     この自転車も私の自転車のお約束(笑)ということで、ガードの取付は松葉ステーです。リヤガードは廃業された神田のアルプスさんで購入した金具を用いて分割加工しています。ガードの分割部分の耳の部分には、長さ20cmほどに切ったスポークを差し込んでエポキシ系接着剤で固定しており、ちょうど鉄道模型のレールのように、分割したガード同士を繋いでいます。松葉ステー自体が振動に強いこともあって、この分割加工で、ガード割れやステー折れなどのトラブルは一切ありません。

     フロントガード下部のマッドフラップは、ホームセンターで購入した2o厚のゴム板から切り出したもので、ガード裏側には金属用両面粘着テープで固定しています。強力な両面粘着テープは意外にしっかり固定出来るもので、今まで走行中に剥がれた事はありませんし、交換も簡単です。

  2. 駆動系

    駆動系  駆動系は最大11速の多段スプロケット、変速性能向上のための歯形やチェーンなど、規格も性能も昔と大きく変わった部分です。

     クランクは完成当初は81年に発表されたMTB用クランクの先駆けとも言えるスギノATとしていましたが、その後シマノXTRの94年型→TAゼファートリプルと換装、現在はBBがオクタクランクタイプのスギノコスペア(172.5mm)です。

     チェーンリングは変速補助ピン付きで仕上げも美しいTAゼファートリプル(46-36-24T)、スプロケットは完成当初はデュラエース(#7400)8速(13〜26T)でしたが、その後、変速機の交換にともなって、アルテグラ(#6500)9速(12〜27T)→カンパニョーロケンタウル10速(13〜26T)と換装、現在はティアグラ(CS-4600)10速(12〜28T)としています。

     ペダルはシマノの片面SPDタイプです。少々重いのが難点ですが、荒れたダートの下りなどで地面にすぐ足を下ろせるように裏面を使ったりするのに便利です。


  3. 変速系

    変速系
     2015年10月、前後変速機とシフトレバーをマイクロシフト製に換装しました。リヤ変速機は"RD-R57SE"、フロント変速機はトリプル仕様の"FD-R730F"、シフトレバーは"SL-D10"です。マイクロシフトはシマノコンパチブルなので、チェーンとスプロケットはシマノです。

     最近はこのようなシルバー仕上げの変速機が少なくなってきており、マイクロシフトの変速性能も実地検証したかったので、購入してみました。前後変速機のデザインはどこかで見たようなスタイルですが、現代の変速機としては比較的シンプルなデザインです。変速性能も私の感覚と使い方では特に問題無く、当面はこのまま使おうと思います。

  4. ブレーキ系

    Brake ブレーキ本体は当時のランドナーの主流であるカンティとしました。完成当初は吉貝987で、その後サンツアーXCやシマノXTRを使いましたが、現在はシマノXTです。この時代のカンティブレーキはスプリングテンションの調整が簡単で引きも軽く、今でも十分な制動力を得られます。
     チドリはMAFACです。シンプルな構造で、個人的には一番実用的だと思っています。

     

     

     

     

     

     

  5. ハンドル系

    Handle 曲がりが好みの日東Mod55に同じく日東のパールの組み合わせです。バーテープはクッション性の良いコルクタイプとし、テクトロのブレーキレバー手前の内側には"Fi'zi:k"のゲル緩衝材を巻き込んであります。
     右側バーエンドには最近お気に入りのタナックス製イージーミラースポルトを取り付けています。やや小振りですが、後方から来るクルマもはっきりと捉えて、安全走行には欠かせないアイテムです。

     

     

  6. サドル系

    Saddle サドルはギザプロダクツのVL-1221で、型番からわかるように製造元は台湾のVELOです。このサドルは、裏がくりぬかれたサドルベースによる座り心地がよく、きわめて低価格ながらサンマルコリーガル風のややクラシカルな見た目もそれほど悪くないので、現在は私の保有自転車の内の3台に色違いのものを使用しています。
     シートピラーは磨くとよく光る昔のシマノ600です。

     

     

     

     

     

  7. その他アクセサリー

    Etc Etc

     

     

     

     

     

     

     

    テールライトはキャットアイのTL-AU165という製品で、光センサーと振動センサーにより自動点灯するようになっています。自動点灯式は輪行袋やクルマの車内に格納したときに点灯してしまうことがありますが、この製品はリフレクター部分を180度回転させることでオフとなり、電池を無駄に消耗しないようになっています。
    ステムにはスマホホルダーを取り付けています。これは市販のクルマ用ホルダーにキャットアイのライトホルダーを組み合わせた自作品で、かれこれ40年近く前に購入したアディベルの取り付けバンドの裏側から通した低頭ボルトにネジ込んだクイックハブ軸用ライトホルダに固定しています。
    コンピュータはシンプルな操作性とデザインが気に入って長年使い続けているキャットアイのCC-CL200で、私が保有している自転車の内6台は色違いのCC-CL200です。

3.スペック

 以下は2015年12月現在の仕様です。


フレーム 基本仕様 カイセイ019Cr.Moフルセット、ロングポイントイタリアンカットラグ、ロスト剣先カットフォーククラウン、ロストストレートエンド、NTNウイニング軽合ヘッド小物、笹葉タイプ2本巻きステー、カンティブレーキ台座、変速レバー台座、BB下プラリード、リヤブレーキアウターダボ3点(割入れ)、ボトルケージ台座、前後ガード隠し止めネジ、チェーンフック、リヤ上ブリッジ補強板、シートテール台座、ゴム帯チェーンプロテクタ
寸法 フレームサイズ:580mm(C-T)、トップ:550mm、リヤセンター:435mm、エンド内巾:F100-R130mm
塗装 ガンメタリック、ヘッドラグ・クラウンメッキ仕上げ

ホイール ハブ シマノアルテグラ6500(36H)
スポーク DT
リム カンパニョーロラムダ(36H)
タイヤ パナレーサーリッジラインU(700×35C)
チューブ シュワルベ
マッドガード 本所H-57(松葉ステー固定、後分割加工)

駆動系 チェーンリング TAゼファートリプル(46-36-24T)
クランク スギノコスペア(バフ仕上げ、172.5mm)
ボトムブラケット シマノBB-7703オクタリンク(軸長118.5mm)
スプロケット シマノCS-4600(12-13-14-15-17-19-21-23-25-28T)
チェーン シマノCN-6500
ペダル シマノPD-M323(片面SPD)

変速機系 フロント変速機 マイクロシフトFD-R730-F(トリプル用)
リヤ変速機 マイクロシフトRD-R57SE(ショートケージ)
シフトレバー マイクロシフトSL-D10(10sp)

ブレーキ系 ブレーキ本体 シマノXT
ブレーキレバー テクトロ

ハンドル系 ハンドルバー 日東 Mod.55(420mm)
ステム 日東パール10(100mm)
バーテープ チネリ コルクタイプ(内側に"Fi'zi:k"のゲル緩衝材巻き込み)

サドル系 サドル ギザプロダクツ VL-1221(バックスキン風ブラウン)
シートピラー シマノ600(27.2mm)

電装系 ヘッドライト オーム3WハイパワーLED(トーエイオリジナルブラケット)
テールライト キャットアイTL-AU165(自動点灯式)、スペシャライズド(シートチューブ直付加工)

その他 ポンプ ゼファール hp-X3
ボトルケージ サルサ(ステンレス)
ボトル TNi保温タイプ
ベル アディ(軽合)
バックミラー タナックスイージーミラースポルト
コンピュータ キャットアイ CC-CL200(ブロンズ)


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