峠越えを中心としたサイクルツーリングの記録、ちょっと懐かしい峠みちやカタログ、70年代〜80年代のヨーロッパのロードレース、プラモデル製作などについてご紹介しています。
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Part98:198x年 Huret(ユーレ)
Part98は1980年代のHuret(以下、ユーレ)のカタログです。カタログには発行年を示す表記がなく、掲載されている変速機などから1980年代としました。1980年代後半にはザックスに吸収されていたはずですので、このカタログはその前の1980年代中盤かなと思います。
ある解説書によると、ユーレは1930年に変速機の生産を始めているとあります。ルイゾン・ボベが1953年〜1955年に3年連続でツールドフランスに優勝したときの自転車には、ユーレの変速機が装備されています。
私が自転車趣味の世界に入ったのは1972年ですが、ちょうどその頃、今でも人気があるジュビリーが発売されて、東京の吉祥寺にあった某センターで初めて現物を見たときは、その美しい仕上げと中学生には全く手が出せない価格に驚いた記憶があります。
当時はフランス部品でまとめた旅行車全盛時代で、私自身はどちらかというとサンプレックス派でしたので、アルビーとズベルトは試しに使ったことはありましたが、使用期間は長くはありません。
なお、このカタログはほぼA5サイズで、表裏合計10ページが折りたたまれているものです。以下の画像は表紙以降の9ページを1ページずつ掲載しました。
カタログのご紹介
ジュビリーFD/RD、サクセスRD、スーパーサクセスRD、アルビーRD、サクセス/ドッパーFDです。この時代になると、ベアリング入りプーリーは下側のテンションプーリーのみとなり、アルビーはブラケットとパンタグラフはカシメられていて、以前のようにバラバラには分解出来なくなっています。プーリーケージも下側が補強されたタイプです。
ドッパーはリンク機構が組込まれており、大きなスプロケットにも対応出来るようになっています。下段のアルビーはチェーン外れを防止するケージのセーフティと、ワイドレシオに対応したロングケージのタイプです。一番右側はエコーです。
チャレンジャーUのFD/RD、ジュビリー/ドッパー用シフトレバー、ルックスシフトレバー、クラブUのFD。チャレンジャーUはサクセスの廉価版というところでしょうか。クラブUのFDはかってのアルビー用の流れをくんでいるようです。
チャレンジャーUとラチェット式、およびステム取付用の位置決め機構?付きシフトレバー、RDの調整式位置決めプレートの解説です。
各種スピードメータが紹介されていますが、下の2つは自転車用ではなさそうです。
各種小物類として、リヤエンド、ワイヤーリード、ウイングナット、スポークプロテクター、スピードメーター駆動用ギアなどが紹介されています。
ブレーキ、ブレーキレバー、フリーホイール、ベルト駆動式距離計。ブレーキは何となくCLBの流れをくんでいるようですが。ベルト駆動式距離計は私も使っていたことがあります。
2種類のチェーンホイール、シートポスト、クイルペダル。5アームのチェーンホイールはイタリアンデザインですが、5ピン式はピンが多すぎて、ちょっとゴチャゴチャしたデザインですね。シートポストは2本ボルト固定ですが、なかなか独創的なデザインに思えます。
最後のページは新製品としてクイックリリーズハブが紹介されています。