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Part95:1977年 CLEMENT(クレメン)

CLEMENT Part95は1977年のCLEMENT(以下、クレメン)のカタログです。
 表紙の右下には"75 anni di esperienza"と書かれており、おそらく創業75周年ということだと思います。その上の"dal 1902"と合わせて「1902年の創業以来75年」と解釈して、このページでは1977年としています。私の思い違いであればご指摘いただけると幸いです。
 私と同世代の多くのサイクリストにとって、クレメンのチューブラータイヤは憧れの存在であり、使ってみたいタイヤでしたが、同時にその価格の高さから、なかなか手が出ない存在でもあったのではないでしょうか。
 手元にある1982年版トモダワールドパーツによると、綿コードのクリテリウムは1本9,200円、私が当時よく使っていたウォルバーインターナショナルが1本3,680円と、ざっと3倍の価格ですから、少なくとも私にとっては高根の花もいいところでした。

 ちなみにクレメンはカンパニョーロやチネリと同様、一流のイタリアンブランドという認識でしたが、アキ・コーポレーションのWebサイトによれば、創業者はフランス人とのことです。クレメンブランドは1990年代に一時消えたものの、現在は復活しているようです。

今回ご紹介するカタログは全8ページのもので、三重のH・S様からご提供いただきました。H・S様には、この場を借りて御礼申し上げます。




 以下、1ページ単位に掲載していますが、文字などはかなり小さくなってしまいますので、電子ブックも作成してみました。無料の電子ブックサービスを利用したため、本Webサイトとは関係ない広告も表示されてしまいますが、実際のカタログをめくるように見ることが出来ますし、拡大表示も可能ですので、合わせてご覧下さい。URLは以下の通りです。

http://www.adjustbook.com/doc/Index/show/us/6796/bk/11260

カタログのご紹介

1977 CLEMENT P1

Page.1:いわゆる会社紹介だと思います。


1977 CLEMENT P2

Page.2:トラック競技用タイヤの紹介

セタ・エクストラは板張り走路及び円滑な路面のコンクリート走路向けの決戦用タイヤで、推奨空気圧は最大160p.s.i、すなわち約11キロ強というところです。


1977 CLEMENT P4

Page.3:ロード用タイヤの紹介 - 絹コードの製品

セタ、すなわち絹コードで作られていたこれらのタイヤは、きわめてしなやかで走行性能が高く、正に一流のプロ選手のためのタイヤでした。私にはとても手が出ない高級品で、残念ながらその高性能を体感したことがありません。


1977 CLEMENT P5

Page.4:ロード用タイヤの紹介 - 綿コードの製品

セタシリーズに比べれば多少価格も安かったですが、こちらも使ったことはありませんでした。一番上のストラーダ66は、ブリヂストンが1975年に発売開始した初代グランヴェロのロードモデルに装着されていました。


1977 CLEMENT P6

Page.5:ロード用タイヤの紹介 - トレーニング用

こちらはトレーニング用ということで、クレメンとしては普及品クラスでしょうか。例えば、エルベジアやベルトロあたりは、前述のトモダワールドパーツでは3,500円となっていますね。


1977 CLEMENT P7

Page.6:ワイヤードオンタイヤの紹介

このページでは、バンビーノ(子供用自転車)からシクロモーター(スクーターの類)まで、さまざまなサイズのWOタイヤが紹介されています。タイヤ表面加工も黒、白、側面白、いわゆるアメサイドまで、一通りラインナップされています。私自身は当時、ナショナルや三ツ星、ウォルバーは使っていましたが、クレメンのWOは使ったことはありませんでした。


1977 CLEMENT P8

Page.7:リムセメント、新製品の紹介

チューブ入り、缶入りのリムセメントと、新製品として、チューブラータイヤに近い性能を持つ高級WOタイヤのジェントルマン、チューブラーのコンドルが紹介されています。

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