700Cツーリング車とは?
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700Cツーリング車とは?
2007/10/13:一部加筆修正
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700Cツーリング車とは、読んで字の如く700Cサイズのホイールを装備したツーリング車です。以下は、太さやトレッドパターンのバラエティに富んでいる700Cのタイヤの適性や性能を念頭に置きながら、日本の気候風土に適したツーリング車について、日頃から考えて実践してきた私の私見です。 現在700Cのタイヤは、幅20mm以下の純競技用の細くて軽量なものから、40mm近いブロックパターンのものまで、豊富な種類が存在しています。 |
1.ホイールサイズとタイヤの今昔
700Cは言うまでもなくリムの規格の一種であり、一般的なロードレーサーのチューブラーホイールと同じ外径です。タイヤのビードワイヤー部(*)の直径は622mmで、スポーツ車に使われるホイールとしては最も直径が大きい部類になります。26HE、650B、650A及び700Cをビード周径順に並べると、次のようになります。 (*) タイヤがリムに引っかかる部分で、リム外周より内側の部分です。
呼称 26HE 650B 650A(26×1・3/8) 700C ビード径(mm) 559 584 590 622
(1)道路事情の変化 私がサイクルツーリングを始めたのは1973年、今から35年以上前の事になります。当時から林道の峠越えを中心にサイクルツーリングを楽しんできました 。
現在は昔からの林道もすっかり舗装化が進み、峠前後の数キロからせいぜい10キロ程度以外はひたすら舗装路を走ることが当たり前になってきました。そこが昔と今では大いに異なる部分です。(2)ホイールサイズの変遷 今から20年以上前までは、ツーリング車と言えば650A(26×1・3/8)や650B(26×1・1/2)のホイールが主流でした 。
現在、スポーツ車はロードバイクやクロスバイク、MTBが主流となり、それにともなってスポーツ車のホイールサイズは26HE、700Cが中心となっています。
650A(26×1・3/8)は普通車(好きな単語ではありませんが、いわゆるママチャリ)では今でも主流ですが、650B(26×1・1/2)に至ってはほぼ壊滅状態と言ってもよいでしょう。(3)タイヤの種類 昔は、例えば650Bリムなら、650×32/35/38/42B程度の太さのタイヤが選択出来たものの、トレッドパターンのバリエーションは今ほど豊富ではありませんでした。もちろんリムはいわゆる手組みしかありませんでした。
現在は26HE、700Cともに、太さだけではなく、ニーズに応じた様々なトレッドパターンやゴム質のタイヤが選択可能です。またリムの品質も向上していますし、完組ホイールも種類が豊富です。
つまり走行性能に大きなウェイトを占めるホイール回りの性能、品質は相当良くなっているというのが事実だと思います。2.何故700Cか?
では、現在の主流となっている26HE、700Cの中で、何故700Cをお勧めしているのでしょうか。ツーリング車を純粋に機能性のみから考えると、26HE、700Cどちらでも全く問題ありません。現に26HEホイールで使いやすいツーリング車に乗っている方も大勢いらっしゃいますし、オーダメイドの工房などでも26HEホイールで専用設計したフレームを制作販売しています。
比較的身長が低い方や、悪路主体のツーリングをされている方にとっては、どちらかと言えば太いタイヤのバリエーションが豊富である26HEホイールの方が使いやすいかもしれません。さて、以下の3点は全く私の主観になります。あらかじめご承知おき下さい。
(1) 私のツーリングは今に至るまで林道の峠越えが中心ですが、舗装化が進んだ現在においては、終日走ることを考えると舗装路における快適性は無視出来ませんし、太いタイヤの必要性も昔より少なくなってきました。
つまり、どちらかと言えば細いタイヤのバリエーションが豊富である700Cのほうが、私にとっては重要な要素となっています。
かなり荒れた路面は別にして、700×35C(呼称幅35mm、実質30mm強)ほどのタイヤであれば、実用上はそれほど困ることも無いですし、もちろん100%舗装のコースであれば700×23C〜28Cで充分です。(2) 私は身長が比較的高め(177cm弱)でフレームサイズも大きいので、自転車全体の形態的なバランスから考えても、700Cのほうがまとまりやすいのが事実です。
26HEサイズは実質的には24WOサイズに近いので、例えばサドルやドロップハンドルが大きく見えてしまうことや、私の体格に合わせたフレームの場合、ヘッドチューブが長くなり過ぎる、その結果としてフロントキャリヤからハンドルバーまでの寸法が大きくなり過ぎる、リヤガードとシートチューブのクリアランスが間延び(*)してしまう、・・・・等の問題が出てきます。すなわち、700Cのほうが私にとっては機能的かつ美しいツーリング車としてのシルエットを具現化しやすいように思っています。
(*)靴の大きさにもよりますが、チェーンホイールのBBシャフト中心からリヤハブまでの寸法を詰めすぎると、靴のかかととリヤハブQシャフトやリヤ変速機が干渉する場合があり 、リヤセンターを詰めるには限度があります。(3) 前項に示した問題はバッグ類の装備にも影響します。特に私が好きなフロントバッグについては、私の体格に合わせた700Cホイールのフレームのほうが、フロントキャリヤを装着してフロントバッグを搭載する際にも、極端に高さのあるバッグとならないで済みます。もちろん現在ではRIXENやTOPEAKのようにハンドルバーにアタッチメントを固定し、ワンタッチで脱着可能なフロントバッグが主流です。
これらは機能的にはとても優れているので、フロントキャリヤは必ずしも必須ではありませんし、私も使っています。
ただ、私は旧人類のせいか(笑)、フレームに直付けされたパイプ製フロントキャリヤにフロントバッグを載せて、ハンドルバーにベルトで固定した時の自転車のシルエットが理屈抜きに好きなので、あえて書かせていただきました。
以上の観点から、 比較的身長が高い(目安としては173cm前後から上でしょうか)方にとっては、より身体に合わせ易く、機能的にも形態的にもまとまりやすいのが700Cホイールだと言えるのではないでしょうか。 3.私がツーリング車に求める機能上の要件
現在の道路状況や日本の気候風土を前提としたツーリング車の要件を考えると、舗装化が進んだ路面状況、降雨量の多さと比較的平地が少ない地形に対して、自転車側でどこまで対応させるかと言う点がポイントになると思います。また日程や走るフィールドにもよりますが、荷物の搭載方法についても色々と考える要素があります。
ただしこれらの点については、色々な考え方や捉え方があり、それによって求めるものも変わってきます。以下は私の考え方であり、要件は乗る人のニーズによって千差万別です。
道路に対する備え
- 舗装化が進んだ道路の走行を中心としたタイヤのサイズとトレッドパターン
- ただしダート走行も想定して、ある程度オンオフ可能なものとするのがベター
雨天に対する備え
- 荷物を減らす意味からも、身につける雨具は必要最小限
- ただし長時間の雨天走行となる場合もあるので、顔や背中にかかる下からの水しぶきや泥はねは出来る限り排除
- そのためにも、充分な長さのマッドガードを装着
地形に対する備え
- 東京近辺でも半径30kmたらずで山地に入り、坂の上り下りは大なり小なり避けられない
- 勾配と体力を考慮したギヤ比
- 終日走行した時に疲労困憊とならないような自由度の高い乗車姿勢を得られる車体設計
荷物の搭載方法
- 宿泊ランの場合は何らかの宿泊施設に泊まるのが前提
- 荷物は最小限としつつ極力身に付けたくないため、フロントバッグ(+サドルバッグ)が基本
- フロントバッグであれば地図を常時見ることが出来るのもポイント。
4.私にとっての700Cツーリング車とは?
ここでは、私の考える700Cツーリング車を以下のように定義します。ツーリング用として求められる機能上の要件に加え、趣味の自転車としての美しさ、趣味性を加味しています。ただし、これらの要件は個人の考え方や嗜好によって異なりますし、今後更に要件が変化することもあるかもしれません。
(1)
- 700Cホイールであること
- 選定するタイヤは走るフィールドの路面状況に適したもの
- 旅先でのトラブルにも、ある程度自分で対応出来る仕様
(2)
- マッドガード装着が必須であり、装着するガードはタイヤ円周に沿っ て必要な長さを持った寸法であること
- 輪行等の配慮はするが、趣味の自転車としての美しさ(ガードステーを含めてスマートな取付方法であること)を損なわないこと
(3)
- バッグの種類は問わないが、荷物は貴重品等最小限のものを除き、基本的に自転車側に格納出来る手段を持っていること
- ツーリング車という観点からは、すべての荷物を人が背負ったりするのは本質的では無い
(4)
- 上記以外、例えばハンドル形状、ブレーキ型式、ギヤ段数とレシオ、フレームの材質や形状、パーツの新旧等は、ツーリングに支障が無い限り特に制約は無い
- 一台の自転車として見た場合に、機能的にも形態的にもバランスが取れたものであること
- 定量的に説明するのは極めて難しいが、ツーリング車として、オーナーの体力と経験に対して、アンダースペック・オーバースペックとならないようなパーツ選定がポイント
5.700Cツーリング車の製作事例
私の考える700Cツーリング車の製作事例は、私の相棒たちのページをご参照下さい。現在の稼働車の内4台が該当します。
以下にそれぞれの自転車を制作した際のポイントのみ示しますので、 ご意見、ご質問等はメールかサイクルツーリストの談話室(掲示板)にお願いします。
700×35C
ランドナー
- 35Cのオンオフ兼用タイヤを装備し、日帰りから1週間程度のツーリングに使用
- やや太めのタイヤ・1対1のローギヤにしたことで、ダートの林道も含む峠越えに対応
- 全体イメージは70年代から80年代に主流だった「日本のごく普通の」ランドナー
- パーツは近年の高機能・高性能なものを採用
700×27C
クロススポルティーフ
- やや細めのクロス用ブロックパターンタイヤと1対1未満のローギヤを装備し、主に日帰りでダートの距離が長いコースの峠越えに使用
- ダートでの足つき性を考慮したスローピングフレーム
- 比較的細めのクロスタイヤにした事で、ダートの前後の舗装路走行での軽快感も考慮
700×23C
ライトツーリング
- ロード用タイヤを装備し、舗装路中心のツーリングに使用
- 峠越えとなる場合が多いので、フロントトリプル
- 全体的にはいわゆるスポルティーフに近いイメージ
700×20C
スポルティーフ
- ロード用の細くて軽いタイヤを装備し、100%舗装の快走ツーリングに使用
- 峠越えとなる場合もあり、コンパクトドライブ
- 全体イメージはガード付きロードレーサー
6.現行パーツ主体で700Cホイールの趣味的なツーリング車を作る
前項まではツーリング車としての必要条件中心に書いていますが、遠い昔、当時のベテランサイクリストが乗っていたオーダー車に憧れた世代 に属する私としては、ランドナーやシクロスポルティーフといったやや趣味的な自転車の製作についても書こうと思います。
「趣味的な」というのは機能を満たすだけでなく、伝統的なツーリング車の持つ機能と雰囲気も加味するという事です。ここでは「趣味的=クラシック」とは考えておりませんが、逆に「古いもの=使えない」とも考えません。私がこの世界に入った当時のオーダー車も「当時の現行パーツ」を採用する事で、乗り手のニーズに応じた機能と性能、趣味性を満たしていました。
すなわち、『最新』とか『新世代』など、ことさら大上段に構えることなく、過去の自分なりの経験を生かしながら『現行』パーツを『ごく当たり前に』活用する事を前提にします。
詳しくはこちらのページ「趣味的な700Cツーリング車を組む」及び現行部品を中心としたスポルティーフの組み付けの一例に示します。
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